奈良井曲げ物と毛玉取り器 Lint Remover Magewappa


宿
宿

奈良井宿は豊かな自然に囲まれた
長野県木曽地域にあります。
冷涼なこの地では
木目の詰まった良質な木材が育ち、
中でもヒノキは伊勢神宮の
遷宮にももちいられています。
同時に、木曽地域は
漆器の産地としても知られます。
木曽漆器ならではのぬくもりのある艶は
広く長く愛されてきました。
そのヒノキと漆の技が
生かされた奈良井曲物は、
400年以上の歴史を持つ
伝統工芸品です。


Features



奈良井宿・小坂屋漆器店の曲物に使われるのは地元の天然ヒノキ。
なかでも目の詰まった良質な材を使うため、
薄さと軽さを確保でき、一方で丈夫さも兼ね備えています。



小坂屋漆器店の曲物は
主にお弁当箱として愛用されてきました。
化学塗料をいっさい使わない天然の本漆だから、
身体にも環境にも負担をかけません。



薄く漆を塗る「摺り漆」という技法を使うため、
木目の風合いを楽しめます。
漆は使うほど時を経るほどに味わいを増し、
深みのある色から明るい飴色に変わっていきます。


Techniques

曲物ができるまで

多くの工程を経て完成する曲物。
大きく分けると、形を整えるまでを担う「木地師」と、漆を塗る「塗師」に分業されていたこの工程を、
小坂屋漆器店の3代目である小島貴幸さんは一人で行います。

選ぶ・切る・削る

木目が細かい天然ヒノキの中でも、耐久性に優れ、しなやかな部分を瞬時に見極めていきます。側面の曲げ部分の厚さは1mm。木地を合わせる部分は、断面にほんの少し傾斜をつけて削り、合わせ目の凹凸をなくします。曲物の同業者にも驚かれるという緻密な技術です。

曲げる・貼りつける

一晩中、水に浸けて柔らかくしたヒノキの板を特殊な器具を使って曲げ、天然乾燥させます。その後、米粒を主原料とする接着剤で接合。ボンドだけの接着は割れをおこしやすくします。弁当箱など食にかかわる製品が多いことも米粒を使い続ける理由のひとつです。

磨く・塗る

漆を薄く塗るため、木目を楽しめる仕上がりとなる「摺り漆」。塗っては1日乾かすという作業を4度も繰り返します。ハケですべてを塗る職人が多いなか、小島さんはコテを巧みに使い、人一倍薄く漆をまとわせます。

有限会社小坂屋漆器店 代表取締役 伝統工芸師 小島貴幸さん

1964(昭和39)年、長野県木曽・奈良井宿の曲物と漆の工房、小坂屋漆器店3代目。18歳で家業に入り、塗師の修業を始める。42歳のとき父の急逝により曲物も手掛けるように。曲物と漆、双方の技法を受け継いだ数少ない伝統工芸師。子どものころから木とともに育ち、木に精通する。

インタビューを読む

毛玉取り器の
特長とは

Products

さまざまな衣類のお手入れに

滑らせるだけで毛玉だけを除去。いつでも清潔で美しい見た目を。

手に馴染むこだわり設計

曲げわっぱの良さを活かしつつも、毛玉取り器として使いやすい「手に収まるサイズ感」を実現。

毛玉の掃除もしやすい

中枠を外すだけで簡単にお掃除できます。USB充電式なので電池交換不要。

奈良井曲げ物と毛玉取り器 Lint Remover Magewappa
電源 充電式 USB DC5V
充電時間 約8時間
使用可能時間 約38分(満充電時)
外形寸法 幅64×奥行64×高さ112mm
本体質量 約166g(外刃・内刃セット、ふた装着時)
同梱品 ふた、ブラシ、充電用USBケーブル
(Type-C)(USB-A[オス]-USB-C[オス])

Project Member Interview 受け取ったバトン、つないだバトン

企画から、設計、品質保証、製造まで、
プロジェクトに携わったメンバーが、どのようにバトンを受け取り、次へ渡したのか。
プロジェクトの開発秘話をお届けします。